雪上ゲーム用ビーコンの製作 2003/03/22 - (Report 03/08/14 & 03/12/04 & 04/12/08)
この項目は、あくまでも、私個人的な記録でありまして、一般の方が、このページを参考に、製作を行い、事故が起きた場合、まったく関知いたしません。また、これら機器は生命を預かる、雪崩用ビーコンとして用いることは大変危険です。雪崩用ビーコンは専門メーカーの信頼のおける製品をお使いください。
山スキー活動を復活させたわけですが、なんと!世の中は進んでいた。バックカントリーを滑る、山スキーヤー、ボーダーは今や雪崩捜索(アバランチェ)ビーコンは標準装備!私も、買いました。高性能です。デジタルで方向と距離を表示するこの機械!
こんな楽しいものを持つと、雪山にビールを埋めて探すような、宝捜しゲームが頭に浮かぶ!
しかし、この機械はたっかーいのです。当たり前といえば当たり前、人様の命を救う道具です。。でも、ビールを隠すためにこの高い機械を何台も買うわけには行かない。。。そこで!発信機を作ってみる事にしました。
右から、市販ビーコン送受信機、中型バージョン発信機、小型バージョン発信機、携帯電話の順番
1.文献検索
探しましたが、無いのですよね。まあ、チョコっと自作する物じゃありませんから。当たり前ですが。山スキー同志会のページに、AMラジオを受信機に用いた、スキーピーコンの写真が乗っていて興味を引きますが。せっかく、捜索用ビーコン持っているのですから、こっちを使いたいですよね。
海外の文献がいくつか出ています。まあ回路などではなく、動作原理とその優位性や457kHzの理由などです。メーカであるBackcountry
access のこのページはすごく分かり易い!参考になります。アウトドアガイド用のこのページも参考になります。こんなアカデミーがあるのですから、すごい!感心してる場合ではないのですが、ビーコンがどのような規格で作られているかは、ETS
300 712 です。まあ、457kHz ON>70ms OFF>200ms
0.9±0.4sサイクルで電波を出せばいいのです。
2.作成
とにかく、457kHzのCW発信機です。文献に記載されているように、AMラジオの受信周波数に近く、AMラジオの部品を使うことで製作が行なえそうです。
2−1.中型バージョン 03/3/22作成
とにかく、作ってみました。変調乗せないといけないかと思って、NANDロジックで、RC発振で1kHzと457kHzを作り、トランジスター1石で増幅して、ドンキホーテで買ってきた、500円ラジオのアンテナとポリバリコンで電磁波を放射しています。0.1sec:ON 0.9sec:OFFはタイマーIC555を用いて電源をON/OFFさせる事により。行ないました。
電源は006P(9V)です。ほんとデカイ。
バックカントリースキーの時に相川さんたちと宝捜しに使って見ました。。しかし、電波が弱すぎで3m程度しか飛ばなく辛い。周波数も変わり易くこれでは使い物になりません。
2−2.小型バージョン 03/06/01作成
大きいし、飛ばないし。。で、設計をもっとシンプルにしました。変調いらないので、NANDロジックのみで1secサイクルのON/OFFと457kHzの発振をやらせてます。457kHzは村田のセラロックの455kHz(AMラジオ用局発)を用い、直列で50pFのトリマーコンデンサーをつけて、457kHzにシフトさせています。本来は2SA(PNP)で増幅したいところでしたが、手持ちに有った2SC1815(NPN)で増幅し、ダイソーで買ってきた、100円AMラジオのアンテナを利用し、コンデンサーはセラミックコンデンサとトリマーにして小型化しました。電池もCR2032を2枚直列にしました。
問題はスイッチを入れる場所が無くなってしまった。
とりあえず出来た。少し電池ボックスに難があるが!で、実験をしてみた所、7〜8m離れた所から捜索可能だ。
2−3.超小型低電圧(3V)バージョン 03/07/21作成
気をよくして、NANDを74HCシリーズにして、リチウム電池1つで駆動できる回路に挑戦。トリマも小さく、トランジスタも小型パッケージ品を使用しました。しかし、74HCで発振は出来ませんでした。。セラロックがうまく発振してくれないのです。。。残念こんな小さくなったのに。(これにバーアンテナと電池が付きます)
抵抗も1/6Wコンデンサも積層セラミックで小さくなったが動作せず。
2−4.小型バージョン改良 03/08/16作成
さて、超小型3Vバージョンに失敗したため、小型バージョンの終段を見直し、探索距離を伸ばす努力をしました。トランジスターは小型パッケージのPNPで、アンテナ共振回路は、トリマ&フェライトバーアンテナの直列共振で組んでみました。飛距離は約20mまで改善され、ほぼゲームには使える状態までになりました。
やはりスイッチはついていたほうが便利だが。防水性に難が出る!
2−5.小型バージョン配線スッキリ 03/12/26 作成
さて、年末の宝捜しゲームのためもう一つ増産しなければならない事態に。うまく出来た、小型バージョンを、電池ボックス&スイッチをつけて作成しました。
防水性の考えてスイッチは、なかにつけた。初め、動作が不安定だったが、てんぷら半田が原因でした。これは大変無難に動きます。しかし、発信にてこずっていたのはのですが、これはすべて4011を使っていたから。TC4093BP(シュミットトリガのNAND)を使えばよかったのですなあ。。。まあいくつかTC4011BP買っちゃったから、我慢して4011で組む?
次は、ぜひ、もっと小型のフェライトバーアンテナとSMT部品ですごく小型のビーコン作ってスキーに貼り付けなければ!
ちなみに回路図は、まだ載せません。。。
★ どなたか、こんなものを造った経験や興味のある方!このページを見られましたら、ぜひ情報交換しましよう。(僕にも作ってと言うのは。。。キビシイ。商売は今のところ考えてません)昔は、ワイヤレスマイクの回路図集とか結構有ったのですが、最近は見当たらなくって。終段の設計苦労してます。RXB04200@nifty.ne.jp