室内換気装置の考察と製作と観察 2020/03/18 - 2021/05/02 2022/01/09

 この項目は、あくまでも、私個人的な記録でありまして、一般の方が、このページを参考に、製作や改造を行い、事故が起きた場合、まったく関知いたしません

新型コロナウイルスの感染が広がっている。このウイルスの感染は接触&飛沫感染であるが、今一度インフルエンザなどを含めた空気を介在とする感染に注目して、考察を行ったところ、住宅に問題点があることがわかってきた。CO2の測定と換気状態の改善を行ってみる。

A.換気状態の把握:CO2濃度測定

 東京都健康安全研究センター 広域監視部建築物監視指導課 ビル衛生検査係の指導によれば、

 空気環境と節電対策二酸化炭素の含有率1,000ppm以下に管理するためには、1人当たりの外気導入量をおおむね30m3/h以上確保する必要がある。室内に停滞するおそれのある有害化学物質や病原微生物を排除するために、新鮮な外気が必要である。したがって、二酸化炭素の含有率は換気の目安となる基準。

 と言う事で、ウイルスなどを含めて室内の換気状態把握はCO2濃度の把握が役に立つようである。 

B.CO2濃度測定機の製作

 まずは観測機を製作する必要がある。M5StickCを用いCO2濃度を測定する装置を、こちらのサイトで紹介している。クラウドで濃度変化の推移も見れる!早速BOOTHでこちらのキットと、AliEXでMH-Z19センサーを買って組み立てる。

MH-Z19 MH-Z19B 赤外線 CO2 センサモジュール二酸化炭素ガスセンサーため CO2 モニター 0-5000ppm MH Z19B NDIR

[Transaction Screenshot]

$ 17.07 X1

Product properties: MH-Z19B

 コンパクト!

C.測定

 リビングや寝室で測定を行う。寝る時間は寝室へ、昼間はリビングへ設置。

 昼間リビングは1000ppm程度。就寝時寝室のドアも開けて寝ると、2000ppmを越える事はない。

 しかし、寝室を閉め切って暖房をきかせて寝ると。。なんと3000ppmまで上がることが判明。

D.寝室のエアフローの見直し 2020.3.28 4.1 2021.1.13

室内にはこのような、外気取り入れ口がある。トイレやキッチンなどの強制換気によって排気される、空気を寝室などに設置されたこの吸気口から空気を取り込むシステムである。しかし、取り入れ口は各部屋にあり、フロー量は圧力差で決まるわけであり、夜間の寝室では閉め切るため、フローが生じない場合もある。現在の生活パターンを考えて、寝室は強制的に給気を行う方が良いと考えた。

 分解してパソコンのCPU用の12Vファンを組み入れて強制吸気とした。DC/DCコンバータで5Vからやく9Vを作りファンを回している。

花粉が入らないように、フィルター改造を行い(2020.4.1,)、冬閉め切って寝る時のエアーフロー量をDC/DCコンバータで電圧調整して使っている

E.空気取り入れ口のフィルター清掃と観察 2021.5.2

 このシステムを稼働してからかれこれ1年になる。マスクをフィルターに採用したのは??忘れてしまったが、花粉シーズンを乗り切ったか?と思ったが、みきが頭がいたい、花粉なのか?PM2.5なのか。掃除して状況観察する。

 この空気取り入れ口

 こんな構成で部屋側にFILTER1(サンエス;ナノキャッチフィルター) 外側にFILTER2(不織布マスク)を使った構成。(写真はフィルターを交換した状態で組む前)

 FILTER1 サンエス:ナノキャッチフィルターの汚れ状態

 FILTER2 不織布マスクの汚れ状態

顕微鏡観察

FILTER1 サンエス:ナノキャッチフィルター

 x50

 x500 PP/PEメルトブローン繊維の表面にウレタン系加工材が施してあるようで、繊維表面に細かい粒子(10μ以下)が付いている。

FILTER2 マスク

 表面から見るとかなり汚れている

 x500 表面から見てみると、内部にかなりいろいろな物が取り込まれている。

 マスクは3層構造になっているので、熱溶着部を取って、それぞれの層で観察。右から外側でA層 B層 C層

 x500 A層:ポリエステル不織布

 x500 B装:セルロース不織布 この層はきめが細かく、内部に花粉や粒状物が取り込まれている。

 x500 C層:ポリエステル不織布 この層には粒状物はあまり見えない。

以上の結果より、中心のセルロースの層に花粉や粒子がかなり取り込まれていることがわかった。そして、FILTER2であるマスクで花粉などはほぼ取られて、FILTER1では花粉以下の細かい黒色粒子が不織布の表面で取り除かれていることが分かった。

 また、新たなフィルターに交換して組みなおした。

この寝室のシステムは問題なく稼働しており、花粉も抑えられていると考える。

 物干台の雑巾で拭き残したところをティシュペーパーで拭いて観察すると。花粉が沢山!みきの頭痛は、前日の外干し、洗濯物付着物であったか。5月なのにイネ科か?コナラ?この顕微鏡の解像度ではね。。しかし、この周辺はコナラが多いのでね。。

2022/01/09 寝室強制給気フィルターの掃除と観察

そろそろ花粉シーズンに入るため、フィルターの掃除を行い状態をチェックしてみる事にした。

 FILTER2(不織布マスク) A層:ポリエステル不織布

 FILTER2(不織布マスク) B装:セルロース不織布

 この層に粒子状物質10μm以下が取り込まれている。

 FILTER2(不織布マスク) C層:ポリエステル不織布

 この層はほとんど何も引っかかっていない。

 最内槽のFILTER1(サンエス;ナノキャッチフィルター)

 このフィルター優秀でメルトブローンのファイバーの表面に10μm以下の粒子が吸い付いている。

自然吸気タイプの空気取り入れ口のフィルターもチェックしてみる。

 右側が自然吸気口のフィルター状態。左はマスクを通して給気したフィルター。かなり汚れている。

 自然吸気口のフィルター(サンエス;ナノキャッチフィルター) の外側

 自然吸気口のフィルター(サンエス;ナノキャッチフィルター) の内側

自然給気フィルターでもこのサンエスのフィルターは威力を発揮している。こまめに交換して花粉対策を行っていく。

 強制給気はマスク>サンエス;ナノキャッチフィルターの2重構造で設置。

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